青に狂う
君はクマ雛嬢を知っているか。
いや知らなくてもいい、ただ僕は、彼女を、クマ雛というキャラクターをずっと追い続けてきた。
2010年の煮えるような時代にとらわれた僕はずっと、ずっと彼女の幻影を見つめてきた。
何時しか気づいた時には、その地平線には僕しか立っていなくて、ただ僕一人が狂ったように踊り続けていた。
ずっと…ずっと踊り続けていた気がする、誰もいないところで、舞台の上ですらないどこかで、離れていった者たちへの嘲笑を高らかに謳いながら。
言語化してしまうとどうしてもチープで、つまらない言葉にしかならない僕の妄執は、何時しか僕のアイデンティティとなって、さらに強く2010年に僕をつなぎ留めてしまった。
そんなくさびが、呪いとなっていた妄執が、つい先日変質した。
僕は手に入れてしまった。「オリジナル」から受け渡されたそれは…それを受け取った僕は…たぶん、もう、戻ることはできない。
おそらく、今後継続して彼女を、彼女のBootlegを生み出していくのは僕なのだ。
今までの狂乱は持たざる者としての妄執だった、でもこれからは違うんだ。
持ったものとして、こう…僕が生まなければもう生まれない気がするのだ、たとえそれがBootlegであったとしても、僕は生み続けなければならない。そう思う。
青に狂え、青で狂え、青く、蒼く。